こんばんは、西橋です。
例えば、
「人前で話すときはちゃんと興味を持って聞いてもらえるように話さなければならない」
と思っている人がいたとします。
その人が話すときはそのルールを守らなければならないですから、事前に時間をかけて練習もしないといけないでしょうし、本番でも聞き手の反応がすごく気になると思います。
どれだけ頑張って練習して完璧に仕上げたと思っても、本番で聞き手の一人が居眠りをしていたら、残念ながらその人にとっては「失敗」ということになります。
「一人が居眠りをしていたということは私の話が面白くなかったからだ。ということは、他の人も寝てはいなかったけどきっと我慢して聞いていたに違いない。」
という結論に至って自分を過剰に責めます。
そして、また同じ場面になったら…
もうやりたくなくなりますよね。
何とかして自分が人前で話さなくて済む方法(当日に急遽休むとか)を探して回避するか、どうしても無理なら以前よりももっと練習に時間をかけて頑張るでしょう。どれだけしんどくても「あんな惨めな思いはしたくない!」と必死に頑張るでしょう。
でも、どれだけやっても完璧にはできません。
当日、また睡眠不足の聞き手が寝るかもしれません。
そして、またできなかった自分を責めてできなくなっていくのです。
少し極端な例を挙げましたが、これが対人恐怖症を悪化させるサイクルです。
自分の中の「~でなければならない」にとらわれて、頑張って自分を責めて悪化していくという流れです。
でも、よく考えてみてください。
「人前で話すときはちゃんと興味を持って聞いてもらえるように話さなければならない」
って、誰が決めたのですか?いつ決まったのでしょうか?なぜ従わないといけないのでしょうか?
他の人も、人前で話すときはこのルールに従っていますか?
頭の中では「違う」という答えを出すでしょう。(ほとんどの人が頭では理解していますので)
でも、それだけでは、染み付いたルールに影響を与えることはできません。
ですから、一度、人前で話している他の人を観察して確認することが必要になります。
あなたもこのようなルールをお持ちではありませんか?
もし、お持ちであれば一度試してみてくださいね。
ルールを変えるための影響を少しは与えることができますので。
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