こんばんは、西橋です。
対人恐怖症で悩んでいる方に対して、
「克服するためにこういうことをやってみてください。」
ということをアドバイスしようかどうか考えたときに、
「もし、あなたが過去に対人恐怖症で悩み苦しんでいた時にそう言われてできましたか?」
と必ず自分自身に聞いてからおこなうようにしています。
その答えが「YES」であればそのままアドバイスをおこないますが、もし、「NO」であればそのアドバイスはせずに、その行動をしやすくするための準備として何ができるかを考えてアドバイスするようにしています。
対人恐怖症になるタイプの人は慎重に考えて行動する人が多いですので、私から「とにかく行動しましょう!」とアドバイスすることは絶対にありません。そう言われてもできないですから、逆にできないという結果によって「できない自分」という認識を強化させて苦しんでしまいます。
相手のことを考えているようで考えていないというのは一番怖いことです。
以前私自身がカウンセリングを受けたときに、ただ単に効果が見込める方法を押し付けるだけのカウンセラーに出会ったのですが、アドバイスをいただいたときに「いくら効果があると言われてもそれはできない」と思ってしまったのです。
心理学やカウンセリングの勉強をして知識を得たことで「効果的な方法」というものを知ったカウンセラーが、相手のためと思い込んでその方法を押し付ける。
でも、いくらそれが効果的な方法であったとしても、実際に悩んでいる人自身ができないのであれば何の意味も効果ももたらしません。
今、目の前で悩んでいる人と同じ目線で、克服した人であればその自分が苦しんでいた当時に戻った気持ちで接して最適な方法を考えてアドバイスすることで、初めて本当の意味で効果的な方法が生まれてくるのではないかと思っています。
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